【初級編】診断員の独り言 PartⅡ
- 脱炭素って何からはじめるの?
- 脱炭素診断
- 脱炭素の情報が知りたい
- #現状把握
- #省エネ診断
2024/09/19
入念な事前準備無くして、正確な診断結果は得られない
前回の診断員の独り言に続き、この記事では正しい診断結果を得るためにESJの診断員が心掛けているある作業についてご紹介します。
正確な診断結果のために入念に準備することとは…
皆さんは、エネルギー診断と聞いて、どのようなイメージを持ちましたか?前回の独り言では、直接生産に起因しないけれど、常に働き続けるユーティリティ設備に光を当て損失を見抜く診断風景から、診断事業が担うカーボンニュートラルの役割について語りました。
ここで「診断」と聞くとお堅い、緊張感を与えるようなイメージを持たれる方も少なからずいらっしゃるのではないかと想像するところです。
診断、しんだん・・・身近なところでいうと「健康診断」があると思いますが、みなさんも、1度ならずとも、毎年、健康診断は受診されていることと思います。(会社にお勤めであれば、労働安全衛生法で年1回の受診義務が定められていますね。)
実は、エネルギー診断も健康診断と同じように、必要な診断項目を設定し、電気や燃料の使用量を計測したり、工程の状態を確認します。そして、計測器から得られたデータにより、その工場、その事務所でのエネルギー使用状況(消費状況)を診断していきます。なお、診断にあたっては、その工場、事務所の状態を正しく把握するために、電気配線や配管の位置、設計・仕様の確認も行います。健康診断で例えれば、血管の位置や太さを正しく把握しないと採血が出来ないということと同じで、エネルギー診断も正しく電気配線・配管位置を把握しないと正しい診断は出来ないのです。
診断先ごとに構造は様々で一つとして同じものはない
この「正しく電気配線・配管を把握する」ためには、「結線図・配管図」を確認し、実際に配線されている「キュービクルや分電盤」の確認を行ないます。
この配線状態・配管状態を正しく確認していくことは非常に地味な作業ですが、エネルギー診断では間違いが許されないとても大切な作業なのです。
しかし、この電気配線・配管の状態は、工場・事務所により千差万別で1つとして同じものはなく、診断員の泣かせどころではありますが、腕の見せ所でもあるのです。
受診に際しお客様には、事前に結線図のご提供をお願いしておりますが、「結線図・配管図」がなかなか見つからないこともまれにあり、現場に伺って1つ1つ確認を進めることも多く、工場に伺って初めて理解できることもあります。また一方で、設備の増設、建物の増築などで手元にある結線図と実際の配線が異なることもあったりと、我々診断員は涼しい顔をしつつ、心の中はハラハラ・ドキドキして実は「冷や汗」を搔いていることも。。。
測定結果から診断ごとに最善の改善策を提案します
このように入念に事前確認を行ったうえで、計測器を設置し診断を進めていきます。計測器から測定データを採取してみると、メタボ状態であったり、筋肉が偏っていたりと色々な情報を得ることができ、その工場・事務所の「エネルギー消費の健康状態」が見える化されます。そして、得られた結果から、筋肉質な体質へ改善するための改善策が浮かび上がってくるのです。
診断結果をお客様にご報告させて頂くと、実態を目の当たりにして驚かれたり、または予想に反した結果で目を丸くされたりと様々です。我々診断員も結果をご報告する場は毎回お客様がどのような反応をされるか非常に楽しみですが、正確に、ありのままの診断結果をご提出することを心掛け努めております。
これまでに診断を受診したことがない企業様に置かれましては、お気軽に「エネルギー消費の健康診断」を実施頂きたい・・・と切に願い、貴社のエネルギー健康状態を見える化し、脱炭素に向け一歩でも進めるお手伝いが出来ることを願っております。
CATEGORYカテゴリー
-
業種でさがす
-
設備でさがす
-
お悩みでさがす
-
導入事例でさがす