印刷業のエネルギーコスト削減はどこから始める?印刷機・空調機の省エネがポイント
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2026/05/15
電気料金や燃料費の上昇が続く中、印刷業においても工場内のエネルギー使用量をどう見直すかが重要な課題になっています。
印刷業では、印刷機、乾燥設備、周辺設備、空調機など、多くの設備で電力や燃料を使用しています。特に電力使用量の割合が高い業種であるため、エネルギーの使い方を見直すことは、コスト削減に直結しやすい対策の一つです。
また、省エネによってエネルギー使用量を減らすことは、結果としてCO2排出量の削減にもつながります。
つまり、印刷業における省エネは、単なる環境対応ではなく、エネルギーコスト削減とCO2削減を同時に進めるための現実的な取り組みといえます。
目次
印刷業でエネルギーコスト削減が重要になっている背景
印刷業では、電気料金や燃料費の上昇に加え、原材料価格や物流コストの変動など、外部環境の変化による影響を受けやすい状況が続いています。
日本印刷産業連合会の資料でも、地政学リスクの長期化によるグローバルサプライチェーンの不安定化、原材料・エネルギー価格、物流コストの上昇などにより、事業環境は不透明な状況にあるとされています。
出典:日本印刷産業連合会「2050年カーボンニュートラルに向けた印刷業界のビジョン」
こうした外部要因を自社だけでコントロールすることは簡単ではありません。一方で、工場内の電力・燃料の使用量は、現状を把握し、運用改善や設備更新を進めることで見直せる余地があります。
そのため、印刷業においては、エネルギーコスト削減を経営課題の一つとして捉え、どの設備でどれだけエネルギーを使用しているのかを把握することが重要です。
印刷業は電力使用割合が高く、電力使用量の見直しが重要
印刷業界は、エネルギー使用の中で電力が占める割合が高い業種です。日本印刷産業連合会の資料では、印刷業界のエネルギー種別において、電力が原油換算ベースで総エネルギー量の約71.8%を占めると示されています。
出典:一般社団法人 日本印刷産業連合会「印刷産業における地球温暖化対策の取組 ~カーボンニュートラル行動計画2020年度実績報告~」
つまり、印刷業でエネルギーコストを削減するには、電力使用量をどのように減らすかが大きなテーマであることが分かります。特に、印刷機、乾燥設備、コンプレッサー、空調機などの使い方を見直すことで、電気代削減につながる可能性があります。
また、電力使用量をはじめとするエネルギー使用量の削減は、CO2排出量の削減にもつながります。
エネルギーコスト削減を目的に始めた取り組みが、結果として脱炭素対応や取引先への環境対応の説明にも活用できる点は、中小企業にとって大きなメリットです。
まずは「どの設備で電気代がかかっているか」を確認しませんか
印刷機、空調機、コンプレッサーなど、設備ごとの使用状況を把握することで、
電気代削減につながる改善ポイントを整理しやすくなります。
エネルギー使用量の見える化から改善策の検討までを支援するESJの脱炭素診断サービスをご確認ください。
エネルギーコスト削減のポイントは印刷機と空調機の見直し
印刷機・周辺設備の稼働状況を把握する
印刷機は、印刷業の生産活動の中心となる設備です。印刷機そのものだけでなく、乾燥設備、給排気設備、コンプレッサー、搬送設備など、周辺設備も含めて多くのエネルギーを使用します。
そのため、まずは印刷機まわりで、どの時間帯に、どの設備が、どれだけ電力を使用しているのかを把握することが重要です。稼働していない時間帯の待機電力、必要以上の圧縮空気、乾燥温度や風量の設定などを確認することで、改善の余地が見つかる場合があります。
ESJの印刷業向け記事でも、印刷機を支えるチラーやブロワなどの周辺設備に着目し、固定的に使われているエネルギーを必要に応じて変動させる考え方を紹介しています。印刷機本体だけでなく、周辺設備まで含めて確認することが、エネルギーコスト削減の第一歩になります。
空調機は品質維持と省エネの両立が重要
印刷業では、印刷品質を安定させるために温度や湿度の管理が重要です。そのため、空調機は単純に止めればよい設備ではありません。
一方で、設定温度、運転時間、フィルター清掃、外気導入量、ゾーニング、空調対象範囲の見直しなどにより、品質を維持しながらエネルギー使用量を抑えられる可能性があります。
特に、工場全体を一律に空調している場合や、稼働していないエリアまで空調している場合は、空調負荷が大きくなっていることがあります。
品質維持に必要な環境を確保しつつ、空調の無駄を減らすことが、エネルギーコスト削減につながります。
エネルギーコスト削減は、使用状況の見える化から始める
エネルギーコストを削減するためには、まず工場内でどの設備が、どの時間帯に、どれだけ電力や燃料を使用しているのかを把握することが重要です。
月々の電気料金や燃料費だけを見ていても、印刷機、空調機、コンプレッサー、乾燥設備など、どの設備に削減余地があるのかまでは分かりにくい場合があります。
設備別・時間帯別にエネルギー使用量を見える化することにより、待機電力、空調負荷、エア漏れ、過剰な運転時間など、改善すべきポイントを整理しやすくなります。
エネルギーコスト削減は、結果としてCO2削減にもつながる
エネルギーコスト削減とCO2削減は、別々の取り組みではありません。
電力や燃料の使用量を減らすことは、エネルギーコストを抑えるだけでなく、CO2排出量の削減にもつながります。
そのため、「脱炭素のために何か特別な取り組みや設備を導入しよう」と考えるよりも、まずは電気代や燃料費の削減につながる省エネ対策から始めることのほうが現実的なのです。
省エネの取り組みを進めることによって、コスト削減、CO2削減、取引先への環境対応の説明資料づくりなど、複数の効果が期待できます。
ESJではエネルギー使用量の見える化から改善策の検討まで支援します
エネルギーソリューションジャパンは、工場や事業所のエネルギー使用状況を把握し、改善余地を整理するための脱炭素診断(エネルギー診断)を実施しています。
エネルギー使用量の見える化を通じて、運用改善や設備更新、補助金活用の可能性まで整理し、具体的な改善策の検討を支援しています。
印刷業では、印刷機、空調機、コンプレッサー、乾燥設備など、複数の設備が同時に稼働しているため、電力使用量の実態を感覚だけで把握することは簡単ではありません。
ESJの脱炭素診断では、計測器やIoT機器などを活用し、設備別・時間帯別のエネルギー使用量を見える化したうえで、運用改善や設備更新、補助金活用の可能性まで整理します。
ESJは、2015年の創業以来、印刷業におけるエネルギー診断を累計320件実施し、周辺機器の導入についても累計24件の支援実績があります。
印刷機本体だけでなく、チラー、ブロワ、コンプレッサー、空調機などの周辺設備まで含めてエネルギー使用状況を確認し、コスト削減とCO2削減の両面から改善策を検討できる点が特長です。
エネルギーコスト削減を進めたいものの、どこから着手すべきか分からない場合は、まずは現状把握から始めることが重要です。ESJでは、最短3か月で現状把握から具体的な改善提案までをレポートとしてご報告します。
印刷工場の電気代・燃料費を見直したい方へ
印刷機や空調機のエネルギー使用量を把握することで、コスト削減につながる改善ポイントが見えてきます。
ESJでは、印刷業のエネルギー使用量の見える化、省エネ改善策、補助金活用の検討まで一貫して支援します。
まとめ|印刷業の省エネは、コスト削減から始めることが現実的
印刷業界においても、電気料金や燃料費の上昇が続く中で、エネルギー使用量の見直しは経営面の重要な取り組みです。
特に、印刷機や周辺設備、空調機の使い方を見直すことで、エネルギーコスト削減につながる可能性があります。
そして、その取り組みは結果的にCO2排出量の削減にもつながります。
「CO2削減のため」だけではなく、「エネルギーコストを下げるため」に省エネを進めることが、今の印刷業にとって現実的な第一歩です。
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