
【砕石プラント】オーバースペックな破砕機モーターをサイズダウンすることによる省エネ(省コスト)化
- 設備更新をしたい
- 補助金を活用したい
- 建設業(鉱業、砕石業含む)
- #生産設備
- #現状把握
2025/09/05
砕石プラントにおける課題:オーバースペックによる電力ロス
多くの砕石プラントでは、
- 生産量が多かった時代の仕様のまま
- 必要以上に大きなモーターを使用
- 老朽化により効率が低下
このような課題を抱えているのではないでしょうか?
砕石プラントにおいて、長年稼働している破砕機をオーバースペックで使用し続けているケースは多く見受けられます。
これらのモーターは、導入当時の運用条件に合わせて必要以上に大きな定格容量が選定されていることから、実負荷の倍近い定格容量で空回りし、毎月数十万円〜数百万円の電力コストを浪費していることも少なくありません。
かつて生産量が多かった時期には、その仕様が最適だったかもしれませんが、現在のプラントの稼働状況や生産量が縮小している場合には、実際の負荷に対してモーターが過剰なエネルギーを消費している可能性があります。
つまり、実際には必要のない大きな電力を使い続けていることで、気づかないうちに電力コストが膨らみ、経営を圧迫しているケースがあるのです。こうした“エネルギーの無駄”は、モーターの定格容量と実際の使用状況とのギャップを見直すことで、大幅なコスト削減につながる可能性があります。
実測と診断で見えてくる最適サイズ
ESJでは、専門の診断スタッフが現場に赴き、破砕機の実際の運転負荷や稼働状況を詳細に計測します。そのうえで、現状のモーター容量が適切かどうかを判断し、最適な容量への置き換えを提案します。
これは実際に計測を実施した事例です。
破砕機の定格電力65KWに対し、実際の電力は28kWであり、負荷率が43%と定格の半分にも満たないことがわかりました。
このように、砕石業者様で長年使用している破砕機のモーターがオーバースペックで稼働しているケースが多々見受けられます。
補助金を活用した更新の可能性:モーターサイズ適正化で、 約2.3万kWh/月の省エネを実現
モーターは定格に近い負荷で運転したときに最も効率が良くなるよう設計されています。しかし、実際の運転負荷が定格より大幅に小さいと、モーター効率が低下し、無駄な電力消費が発生してしまいます。
このような「オーバースペックなモーター」を見直すことにより、エネルギー使用量の適正化とコスト削減が可能になります。特に、更新時には高効率な省エネ型モーターを選定することで、省エネ効果と補助金の両方のメリットを得られる可能性があります。
実際に弊社が補助金申請をサポートした砕石事業者様(生産能力:年間40万t)の事例です。
モーターサイズ適正化による省エネ事例
- モーターサイズ:300kW → 95kW
- 削減電力量:約2.3万kWh/月
- 削減コスト:約70万円/月 ※電気代30円/kWhで試算
の省エネを実現しました。
高効率モーターへの更新は、経済産業省が実施する省エネ補助金の対象となることが多く、初期投資の負担を軽減できます。
例えば、「省エネルギー投資促進支援事業費補助金」などの制度では、対象要件を満たすことで補助金の申請が可能です。
対象となる設備は以下のSII環境共創イニシアチブのウェブサイトで検索できます。
詳細:https://sii.or.jp/setsubi06r/search/
まとめ:まずは現場の現状把握から
オーバースペックな破砕機モーターは、見た目ではわからないロスを抱えている可能性があります。
「設備が動いているから問題ない」と思っていると、知らず知らずのうちに光熱費の無駄が積み重なっているかもしれません。
完全に壊れてしまった設備は更新の対象とはならず、補助金の活用ができなくなってしまいます。設備の不調や耐用年数が大幅に経過している場合は一度診断して負荷状況を確認してみることをおすすめします。
また更新を検討しているものの、コスト面で踏み切れないという方は、まず現状の運転状況を把握することから始めてみてください。
ESJでは、砕石業をはじめとした設備の省エネ診断・更新支援に豊富な実績があります。専門家による現場調査を通じて、無理のない改善策と補助金活用の道筋をご提案いたします。
来年度の補助金活用をご検討中の方は、当社の動画セミナーでの情報収集もおすすめです。
補助金活用の前に現状を把握したい方は、「脱炭素診断」で設備の負荷状況や光熱費の無駄な使用がないかを確認することから始めましょう。
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